リリなの!?(東国の王さん作) - 9 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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リリなの!? 第十話

その後、俺が目を覚ましたのは意外とすぐだった。
そこには士郎さんがいて、近くにはばつの悪そうにしている恭也がいた。
いつもの通り説教でもされたのだろう。
「お疲れさま、柳夜」
「士郎さん・・・もしかして、見てたんですか?」
「まあね、柳夜がかなり前から自己鍛錬していたのはわかっていたから、どれだけの実力があるのか父親としても、一剣士としても見ておきたくてね。あ、恭也にはちゃんと言い聞かせておいたから安心していい」
・・・そういつも同じことを士郎さんは言うけど結局懲りなくてまたやるんだよね。
「でも、その歳であそこまで動けるのは中々にすごいと思うよ?最初のスタート時のスピードなんて恭也といい勝負だったしね。今回の敗因は読みの甘さ、経験の足りなさといったところだな」
ああ、わかってるさ、今さっき自分で反省していたところだからな。
・・・わかっているけど、ちっとも歯が立たなかった俺はちょっと落ち込んでますよ。
「どうだろう、これからもたまにでいいからここに来て稽古をしてみないかい?」
・・・なるほど、確かに俺も今さっき一人では限界があると反省したばかりだ。
この人たちと一緒に鍛えることでさらに強くなれるのは間違いない。
ならばこの誘いを受けない道理はないな。
「・・・むしろ俺からお願いしたいくらいです。よろしくお願いします」
そういい頭を下げると士郎さんは満足そうに頷いた。
恭也さんもそれに反論はないようで快く受け入れてくれたようだ。
「ま、これで、いつでも柳夜と打ち合えるわけだ。お前も頑張れよ」
「はい、これからよろしくお願いします」
俺達はお互いに握手をする。
恭也は笑顔で俺を迎えてくれているようだ・・・・・・と思った瞬間もありました。
・・・ギュゥゥゥウゥ!
「!?」
握られている俺の手がどんどん絞められていく。
・・・あれ?俺、何か間違いでも犯したかな?
なんだかすごく危険な予感がびりびりと感じたんだけど。
あ、恭也さんの背後にまた夜叉のシャドウが。
と、そんなことがあり、汗を流した後、俺はいつもの瞑想をして、眠りについた。
・・・自らの身の危険をひしひしと感じながら。

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