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とある無能力者と超能力者 6-10
「なら安心だな!」といい、当麻は黒子には悪いが黒子を起こして、テレポートを使ってもらい美琴と海斗は飛ばされた。
最後に黒子は自分を飛ばすのはより演算が複雑らしいので、当麻におぶってもらった。
「白井、悪いな。」当麻は自分がほとんど何もできなかったことを悔いている。
「いえ、いいんですの。少し休ませていただければ、それにあなたは一般市民。
本来ならあなたは避難するべきですが、感謝しています。」
近くのベンチに3人を座らせて、当麻はステイルの元へと走る。
携帯が鳴る。
「もしもし、あたしなんだよ!
とうまは何でラーメンを買うだけなのに一時間以上かかってるのかな?
今日は、帰ってきたら噛みつきの刑だからね!」とインデックスが電話の向こうで騒いでいる。
「いつもじゃねぇか。」
と、もっともなツッコミを入れる当麻。
そして電話を切り、再び走る。
一方、ステイルたちは。
「行けぇ、イノケンティウスぅ!」
「火龍、マグマ・グラビトン」
双方の攻撃がぶつかるが、温度が違う。
マグマは所詮900~1300℃くらいだが、イノケンティウスの炎は摂氏3000℃。
見る見るうちに、イノケンティウスが火龍を呑み込んでいく。これにより、ステイルが彼らを葬るかと思われたが、
「警備員の黄泉川じゃん。大人しく投降するじゃん。」
なんと警備員が来てしまった。
ステイルはタバコを地面に踏みつけ、グリグリと煙を消して。
最後にイノケンティウスで警備員との間に火柱を作って逃げた。
丘原たちはというと、
「全く、上条当麻たちも倒せなかったのか?
まぁ、いいこの中に早く入れ。警備員に捕まるぞ。」
この声を発しているのは、丘原、重福、介旅、姉御の誰でもない。彼は美琴が街中ですれ違ったヤツらの残りの1人である。
彼の名は、岸根荘介-キシネソウスケである。
レベル4で、能力は有無転換-エキストスイッチ。
何もない場所に突如、穴を出現させ、その中に入ることができたり、人間をそのまま別の場所に送り込むこともできる。
しかし、リスクも高く、演算にミスをすると、体の一部が謎の空間に飛ばされ、二度と帰ってこないらしい。
この能力で5人があの橋に消えたことは、誰も気づかなかった。