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作者:SS投稿作品用
ヒグラシのなく頃に(消滅編其の二十二)
はっきり言おう・・一人で食べたい気分なんてあるわけがない・・女の子がたくさんいるところでの昼食・・男にとってこんな夢のようなシュチュエーション・・断るほうが・・どうかしてる・・そう・・断るほうが・・・
梨花ちゃんは少し残念そうな顔をしてから・・
「そうですか・・」
向こうに去ってった・・・
「遅くなってごめんなさいです!」
「さぁお昼にしますわよ!」
何か・・急に・・いづらくなった・・な・・・
破れかけたズボンを隠すように・・手で押さえ外に出る・・・
・・・俺は・・もうとっくにどうかしてた・・・・
スルメの入った袋と体操服の入ったカバンを抱えて外に出たまぶしい・・ヒグラシの声・・と・・田舎特有の・・風の匂い・・・校庭から道に渡る階段のところに腰をかける・・
俺には・・それだけあればいい・・・必要最低限の幸福しか・・必要ない・・・
用具入れの裏で体操服に着替えた・・ほんとのこと言って今からでも・・中に入れてもらおうか・・・そんな風にも思った・・・思ったが・・
「だって・・・俺は・・・」
スルメがやけに硬く・・感じる・・・
「にげぇ・・・・」