BLEACH～日乱～(ﾈﾀﾊﾞﾚ注意)?

「―お前……雛森…！」
「―……日番谷くん」
玄関を出る直前に聞いた会話…あの子が目を覚ましたって分かった。そして、これからあの子が言うであろう言葉を思い浮かべ胸が痛んだ。

「日番谷くんはこれから…藍染隊長と戦うの…？」
玄関の扉に体を預けながら、会話を聞く。
「藍染隊長を…殺すの…？お願い…藍染隊長を…助けてあげて…！」
やっぱり…あの子は、また隊長を傷付けるのね。
怒りが込みあげる。つい、扉を開けて、隊長の方へ行く。
「…松本？」
「…乱菊さん？」
「…雛森…あんた自分がなに言ってるのか分かってるの？…あんたのその甘さがどれだけ隊長を傷付けてるか!!…隊長が…どれだけあんたの事を!…大事にしているのか…分からないの？」
日番谷隊長が、驚いているけど気にしない。「…ｯあんたは!…自分の事を、大事にしてくれている隊長よりも…その隊長や、あんたを、殺そうとした…藍染隊長…藍染のかたをもつの…？」
涙がでる。１番泣きたいのは、隊長なのに…
雛森だって…慕っていた、自分の隊長を信じたいだけなのに…分かっているけど…どうしても、これ以上隊長を傷付けたくなかった。
「…松本……もういいから……」
「…ｯ…」
隊長が、ｱﾀｼの涙を拭ってくれる。その顔は悲しそうで…胸が痛い…
「…ｯごめんなさいｯ……私ｯ…」
雛森が泣いていた。…ｱﾀｼが泣かせた…隊長の大切にしている雛森を…
「…ｯ…頭冷やしてきます…」
ｱﾀｼは、そう言うと走ってアパートを出た。隊長がｱﾀｼを呼んだけど、聞こえないふりをした。