仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 27 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

サイトトップ >> 仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) >> 27

27

仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜番外編
緑川あすかの冒険


もういないよね…
ボクと良太郎はゴミ袋の山から顔を出し、辺りを見回した。
うん…大丈夫だ。
あの不良しつこく追っかけてきたけど、どうにか撒いたみたい。
でも…
「良太郎…」
ボクは怒りに満ちた目で良太郎を睨んだ。
「うーん…かなり遠くに来ちゃったね…」
良太郎はボクの視線に構わずゴミ山をかき分ける。ちょっとこの男は…!
「あんたねぇ!レディをゴミだらけにして何も感じないわけ!?あんたってばどうしてこんなに運が悪いの!」
ボクは良太郎の襟首を掴んでシェイクする。
「ちょ…ちょっと待って…別に僕だって好きで不幸になってるわけじゃ…」
良太郎の動きが止まる。なによ…どうしたのよ?
「なんか…聞こえない?」
ボクは良太郎の顔を見る。別にごまかそうとしているわけじゃないみたい…。
「こっち…」
ちょっと…良太郎。良太郎はゴミ山をかき分け更に奥へ入っていった。変なとこたくましいのね。
ボクは凄いニオイに耐えながら見失わないようについていく。
耳をすますと、確かに何か聞こえる。妙にかんだかい声…?
不意に良太郎が走り出した。
「良太郎!」
ボクは急いで良太郎を追いかける。
さっき降ってた雪がもう積もり始めて、ゴミを白く染めた。
そんな白い世界の中に良太郎は立ってた。
「ちょっと…なんかあったの!?」
ボクは良太郎に近づいていく。心なしか、あの声も強くなる。
「あすか…これ…」
良太郎の腕…ボクはそれを見た時、何も言えなかった。人間は予想外のことが起こると、何もできないってのを実感した。
「良太郎…それ…あ…」
「…赤ちゃん」
とりあえず言いたいことが山のようにある。なんで赤ん坊なんか拾うのよ、ってかなんで赤ん坊がいるの?迷子?誘拐?まさか…。
「近くに落ちてたけど…これ出生届けだよね…じゃあこの子…」
鉄板で捨て子じゃない!

ランキング

検索

投稿・ユーザ登録

プライバシーポリシ - 利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス