ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百六十一)
ノアサはすぐに廃品部屋にある部屋の一室に通されるといきなり拘束具を着用させられ・・
壁に磔にされる・・
(ガチャリ)
「ここが、今日からお前の居場所だ・・」
「あっ・・あっ・・」
男は相変わらず不敵に笑うだけだった・・
「ふん、どうせ、ここにしばらく放っておけば血を垂れ流して明日には死んでるだろうな・・
まぁ、せいぜい最後の瞬間を楽しみな・・ガラクタ・・」
(キィー、バタン!)男が出て行く音がした・・
「いた・・い・・肩が・・頭から・・血が・・止まらない・・止めなきゃ・・血ぃ・・止めなきゃ・・・」
体をいくら血の流されてる場所に手をやろうとしても体ががっしりと固定されているのを確認するだけ・・・頭から流れる血が目にかかる
「目の前が真っ赤・・・いやッ・・死にたく・・死にたくない・・」
搾り出されるような小さいかすかな声
(ガチャリ)
「ミナぁ、ユユぅ・・助けてよぉ・・1人で死ぬのは・・いやぁ・・」
血が・・止まらない・・
(ガチャ、ガチャ、ガチャ)
「1人は・・いやぁ・・置いてかないで・・みんなみたいに・・置いてかないでぇ・・・僕だけを・・置き去りなんて・・いやぁ・・」
血が体を伝わって・・・・
「ミナぁ・・ミナぁ・・死ぬ前に・・せめて・・せめて・・もう一回だけ・・」
ノアサの声がだんだん弱々しくなって・・やがて・・何も言わなくなる・・死んだ?
体が何度か(ビクン)(ビクン)と痙攣を起こす、
(ビクン)一回(ビクン)二回(ビクン)三回それが終った時・・
「くくくっ・・だからさぁ・・僕を頼れってあれほど言ったんだ・・くくくく・・」
笑っていた・・ノアサは体から血が垂れ流しになってる状態で笑ってた
「もう、何もいえないのか?泣き虫ノ・ア・サ、案外もろいんだよねお前・・だから面白いんだけどさ・・ははははは」
誰?あなた一体誰?ノアサ・・はこんな笑い方・・しない・・誰?
「この血・・うっとおしいな・・まともに話もできやしない・・アクスセリヤ!(固まれ)」
血が・・急激に乾いていき・・血の出所が固まっていくかさぶたのように・・血が完全に止まる・・