ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百八十四)
私は・・なんて無力なんだろう、今そんなトコでゴメンなんて言わないで!何も言えなくなる!もう、こんな!こんな羽入も笑って・・皆が笑ってる世界なんてもうないかもしれない・・違う!そんな事じゃない・・私だって・・!
「梨花・・お願いが・・あります・・」
「羽入?」
「今から言うことを・・ノアサに向かって言って・・お願い!」
私は消えていこうとするノアサに向かって羽入の言葉を代弁する・・
「ノアサぁ!覚えてますですかぁ!」
ノアサの肩がピクッと止まる
「ミナはたしかにあなたと行くことを拒絶しましたです!でも、でも!あなたを拒絶したんじゃない!ユユとみんなぁ!みんなで脱出することを望んだのです!」
ノアサの足が止まった
「ミナはいつも言ってましたです!ユユとノアサ二人とも大事だって!二人とも大事な、
大事な仲間だって!」
ノアサの肩が震えてる・・やっぱり迷ってる・・このまま行くことに迷ってる・・
「でも、ぼくが言いたいのは・・そんな昔を掘り返すことじゃない・・今!言いたいのは・・」
言いたいのは・・・
「ぼくは!ノアサと行きたい!どこでだっていい!みんなと会いたくないなら無理して会わなくたっていい!でもボクも連れてってください!二人で考えましょう?
1人で抱え込む必要・・ないのです・・そして、いつか、この村に!この雛見沢村に戻って来るのです!そしたら、皆にごめんなさい言うのです!圭一に怒られるかもしれません!沙都子は笑って許してくれるのです!魅音は慣れるまで時間がかかるかも知れません!
でも!説得します!行きましょう!もう置いてかないで!ボクは・・私は拒絶なんか絶対しない!」
私の声と羽入の声が一緒に響く・・・