ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百五十)
「これがノアサの見せたくない記憶、とっても幸せな記憶じゃない?」
羽入はその問いかけに少し時間を置いて答えた
「梨花は知ってるはずなのです・・幸せには必ず終わりが来ることを」
それだけ羽入は言うと再び目の前が明るくなり、白い煙が目の前を覆っていく・・違う・・
これは・・湯煙・・ここはお風呂?
「ここは地下に内装された子供専用のお風呂なのですよ!」
「風呂?何でそんなものが」
「品質水準を高めに保つ為だと黒服の人たちは言ってましたです」
なるほど、ここは結構さらった子供たちを大切に扱ってるわけだ・・だからノアサもユユもミナも多少の無理が効く・・そういう事・・
目の前には二人の影が見える・・どうやらノアサとユユみたいだなにか話している
「なっ、いい話だろ?試してみる価値はあると思うんだけどなぁ?」
「えっ・・ダメだよそんなの・・」
「しー、声がでかい・・でも、成功すれば晴れて俺たちは・・あれだ・・えっと」
「自由・・でしょう?」
「そう!それ・・って・・えっ・・」
「ミナ・・もしかして・・後ろにいる?」
ノアサの声が変に低くなる
「ふふふ、後ろにいますけど・・どうしました?」
元気いっぱいな声
「あのさ・・あんまり言わなくても・・わかると思うんだけど、もしかして裸か?今・・」
「ええ、生まれたまんまのかぁいい姿ですよ・・ふふ」
「おい!」
二人一緒に仲良く声を上げる