ヒグラシのなく頃に(消滅編其の六十八)
「魅音さん!おはようございますわ!」
「おはようなのです!今日もみんな元気一杯なのですよ」
梨花ちゃんと沙都子ちゃん
「やぁ、おはよう・・」
沙都子ちゃんが微妙に僕と前原さんから距離をとってるのが気になるが・・
「沙都子・・まさか昨日のことまだ気にしてるのか?」
前原さんが沙都子ちゃんに
「昨日の事、おほほ、なんのことでしょう?」
ごまかすような乾いた声・・
「それよりも!沙都子、準備は?」
「魅音さん・・私を誰だと思ってますの?」
魅音さんの不敵な問いかけに沙都子ちゃんがにやりと返す・・なんか不気味だ・・
「よし、ノアサ初めての部活だからね、楽しんじゃってよ!」
そう言って魅音さんは僕の肩を軽く叩きみんなの前に出ていく
「みんなぁ!大トラップ大会!はじまるよぉぉ!」
大声がもの凄く響く
その声にクラスのほとんどの子が騒ぎ出す
「えっ、今日のトラップって、野木さんを懲らしめるイベントじゃなかったの?」
前、二人の男子から不穏な言動が聞こえてくる・・
そんな声にも全く動じず、魅音さんはルールの説明をし続けている。
ルールは至ってシンプルなものだったクラスメイト総勢、男女一組のペアを作り
各教室、事務室、職員室に置かれたボールを取ってくるというもの、要は肝試しのトラップ版ということだ
{男女一組}その言葉にクラスのほとんどの男子が反応する・・
ほんと・・なんか・・最近こういうの多いな・・・