ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百三十三)
そう言って電話は切れた・・ええと、次はノアサの・・って、あれ?そうだ!あいつんちたしかまだ、電話線引いてねぇ所に住んでんじゃねぇか・・しまったな・・
直接会わなきゃなんないのか・・昨日の今日という事ではないがさすがに昨日のノアサは怖すぎるほど迫力があった、あんな迫力は俺の覚えてる限りじゃどこでも見たことがない
どこでも?一体何を?どこで?
って・・変なこと思い出してる場合じゃない・・しかし・・1人で会うのは・・
(トゥルルルル!トゥルルルルルル!)
突然の電話にビクッとする、誰からだ?
恐る恐る電話を取る
「グッモーニン!圭ちゃん!起きてる?」
その声に俺はほっとする、
「なんだ、魅音か」
「なんだは!ないでしょう!なんだは!」
「へいへい、それよりどうしたんだ、こんなに早く?」
「いやぁ、そのね、昨日の・・」
かなり、歯切れの悪い返答・・それでピンときた
「ノアサのことか?」
「うん、昨日のノアサの姿見てたらね・・1人で会うのは・・ちょっと・・」
要するに俺と同じ考えという訳だ・・
「わかった、俺も今から行こうとしてたんだ」
「そう、それならよかった、ノアサの家の前で集合ね!」
「了解了解!」
受話器を置く・・二階に上がり着替えるとすぐに玄関へ
「あらっ、圭一おでかけ?」
「うん、ちょっと、友達ん家まで!」
そう言って外に出る・・さんさんとした太陽の暑さが一気に顔に吹き付けてきた・・昨日の雨がまるで嘘みたいだ・・
いつもの道をくだりやがてノアサの家が見えてくる・・魅音はまだ来てないみたいだ。