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作者:SS投稿作品用

もみじ  ハッピーエンドじゃないと許せない 7

「和人さん、何かいいことでもありました?」
「?」
唐突に何を言っているんだ静流は。
「別に何もない。学園に来て何かいいことがあるはずがない」
「そうですかぁ?なんだか今日はいつもより表情が柔らかいような気がするんですけど」
「なにを言って・・・」
「椛ちゃんのおかげですか?」
「!?」
その言葉に朝の情景が頭をよぎった。
そうしていると椛がやってきた。
「・・・お待たせしました・・・和人・・・さん?」
「!?」
いつのまに・・・俺が気付かなかっただけか・・・。
「・・・あの・・・どうか・・・しましたか?」
「い、いやなんでもない。それより遅かったな」
「す、すみま・・・せん」
椛はうつむき、消え入りそうな声で言った
「椛はとろいからな。待つのはしょうがない」
「・・・ぁ・・・」
俺は何のためらいもなく椛の頭に手を置いてなではじめた。
椛は最初驚きびくっとしたが、顔を少し赤くしうつむいてしまった。
そばで見ていた静流はニコニコと笑っていた。
それから少しして手を離す。
「帰るぞ。さっさと乗れ」
俺と椛と静流を乗せて、車は走り出した。
その中で俺は椛をなでた手を見つめて考える。
椛が驚いたように俺も自分の行動に驚いていた。
昼休みのこともそうだ。自分から人を手伝うなんて俺らしくない。
「俺は・・・どうしちまったんだ?」




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